本の覚書

本と語学のはなし

「若紫」開始


 古文枠はそのまま残すことにした。塾を7月で辞めるとして、それまではタイム、歴史参考書、日本古典文学、フランス文学、英米文学を読み続ける。現代日本語で小説を読みたければ、英語かフランス語を犠牲にする。
 ギリシア語、ラテン語、ドイツ語の復活も考えてみたが、どれも中途半端に終わるのは必定だ。これからは古文の達者になる方が実りが多いだろう。次の仕事次第では古文すら諦めてしまうかもしれないけど。だが、8月以降のことはその時にまた思いめぐらせばよい。

 瘧病(わらはやみ)にわづらひたまひて、よろづにまじなひ、加持などまゐらせたまへどしるしなくて、あまたたびおこりたまひければ、…(若紫1)


 「まじなひ」は神仏に祈って治療すること、「加持」は密教の祈祷で、同じく病の治療を目的とする。当時は病気になると出家することさえあった。