☆『ボキャビル』『100のフレーズ』『英文の読み方』
☆「ニューズウィーク」「ル・モンド」「ヴェリタス」
☆『月と六ペンス』『異邦人』
☆『翻訳ワンダーランド』『翻訳夜話』『政治経済』
☆「On The Media」「France2」
☆「イングリッシュ・プラス」
鴻巣友季子『明治大正翻訳ワンダーランド』(新潮新書)を読了した。村上春樹・柴田元幸『翻訳夜話』(文春新書)を始める。翻訳関係の本はまだ数冊残っているけど、『翻訳夜話』が終わったら、金融経済中心の読書に移ろう。
『100のフレーズ』では、日英の表現の発想が似ているとナイーブに驚いてみせることがよくある。でも、それは日本の表現が、元来欧米の表現の直訳として輸入されたものだからなのではないだろうか。
例えば聖書の「使徒行録」を読んでいて、パウロの目からウロコのようなものが落ちたという表現に出会った人が、「何たる偶然か!」と感心する。そんな様子を見せられているような気分だ。
4日ぶりに図書館に行く。
全部は読んでいないので引用するのは憚られるのだが、「ル・モンド」から。
Dans ce pays où le service est supposé être parfait, les consultations téléphoniques, mise en place dans l’urgence avec des intérimaires recrutés pour l’occasion, n’ont fait qu’ajouter à la confusion et au ressentiment.
(試訳)この国ではお役所は完璧であることが求められるので、急場しのぎに臨時職員を雇って電話相談に応じてみたところで、混乱は増すばかり、怒りの火に油を注ぐ結果となった。
「この国」とは、お察しの通り、日本のこと。書かれているのは年金問題。しかし、ここでは年金問題についてどうこう言うつもりはない。「Dans ce pays où le service est supposé être parfait」の部分が面白かったので抜き書きしてみた。
念のために言っておくが、社保庁を擁護するつもりは毛頭ない。「ルサンチマン」はもっともだと思うのだ。面白いというのは、こんな句などなくてもよさそうなものを(だって、これは完璧を求めるとかいう次元の話ではないでしょう!)、わざわざ挿入したくなった記者のことを想像してみたのである。
「le service」を役所の仕事とばかり取る必要はないかもしれない。私はお客様を神様と祀り上げる人も、神様に祀り上げられる人も嫌いだ。