発音はちょっと難しい。ヨーロッパの言語の中でオランダ語にしかないと言われる音もある。二人のナレーターも、恐らく出身地の地方差が反映されているのだろうけど、微妙に発音が異なるし、同じ人が同じ言葉を発音を変えて読んでいることもある。それだけ認識される音の幅が広いのかもしれないから、あまり神経質になる必要はないのかもしれないが。
オランダ語は、スピノザの『短論文』や書簡のごく一部を読むためだけにしか使わない。哲学の言語であって、文学作品に較べれば語学的にははるかに読みやすいはずではあるが、十七世紀のだいぶ古いオランダ語だ。現代語より変化に富んでいるはずである。『オランダ語四週間』でもう少し勉強を進めることにする。