大学に入ると、初めの頃こそゲーテやドイツ・ロマン主義を読んだりしたが、次第に語学の勉強が中心になっていく。
■ゲーテ『ヘルマンとドロテーア』『若きウェルテルの悩み』
『ヘルマンとドロテーア』と『若きウェルテルの悩み』を原文で読み、言葉を愛する者として、カントのドイツ語(読んだことはなかったが)よりゲーテのドイツ語こそ選ぶべきだと考え、ドイツ文学を専攻する。失敗だったと思う。
- 作者:ゲーテ
- メディア: 文庫
- 作者:Goethe
- メディア: ペーパーバック
- 作者:ゲーテ
- 発売日: 1951/03/02
- メディア: 文庫
- 作者:Goethe, Johann Wolfgang von
- 発売日: 1991/01/01
- メディア: Perfect
■ヘッセ『漂泊の魂―クヌルプ』
ヘッセはいろいろ読んだが、これが多分最後。ラストで神の声を聞く辺りは甘い感じがするけど、主人公が孤独なさすらい人として死んでいくというストーリーは私のツボ。
- 作者:ヘルマン・ヘッセ
- 発売日: 1973/01/01
- メディア: 文庫
■『ニーベルンゲンの歌』
ドイツ文学を専攻して漂流を始めた私は、中高ドイツ語やアイスランド語に精を出す。楽しかったけれど、それが逃避であることは承知していた。『ニーベルンゲンの歌』は原文でもけっこう読み進めていた。
■ホフマン『黄金の壺』
ロマン主義にけりをつけるといった下らない理由から、『黄金の壺』で卒論を書く。それが私のドイツ文学の成果であった。私は何ものにもなることはできなかった。
- 作者:ホフマン
- 発売日: 1974/05/16
- メディア: 文庫