Rectum iter, quod sero cognovi et lassus errando, aliis monstro. (8.3)
私が正しい道を見つけたのは、時期も遅く、疲れるまでさまよい歩いてからだったが、それをいま私は他の人々に教えている。(p.23-24)
セネカの書簡8を読了する。
今後は和書も原書も、読了の報告を書かないことにした。心に残る言葉があれば、その都度書き抜いておく。一つの作品で何度も記事を書くこともあるかもしれないし、何も書かれない作品もあるかもしれない。月末には何らかの記録を残しておきたいとは思うが。
誰でも正しい道を見つけるのには時間がかかる。
たとえセネカが苦労して見つけたその道を、最短距離で示してくれたとしても、われわれは決してその道をまっすぐ歩くことはできないのである。
指し示されたその道を見失い、あらぬ方向へ進み、見当違いの場所にたどり着くこともあるだろう。
誰もがさまよい歩いて疲れ切る。
われわれはいつも遅れて学ぶのである。