本の覚書

本と語学のはなし

つくあやの一汁三菜時短献立/つくあや

 最後に学ばなくてはいけないのは(最後ではないかも知れないが)、家事である。
 食事はバランスよく栄養が摂れれば、それでよいという人間である。味の変化や見た目の華やかさは求めていない。自分で作るなら短時間で済ませたい。
 そこで、15分から30分で一汁三菜を準備しようという時短レシピの本を読んでみた。短時間で全部一から作るのではない。週1回買い物をし、その日のうちに仕分けと下準備を済ませておく(買い物をした日はちょっと大変だ)。当日にちゃんと作るのは1品か2品。あとは準備していたものをそのまま盛り付けるか、ちょっと手を加えるだけである。
 メニューに関しては、もう少しあっさりしたシンプルなものでよいかなと思う。この本では5週分のレシピ(夕食のみ)が用意されているが、おそらく私ならば、毎週同じものを買って、毎週同じものばかり作るのではないだろうか。下手をしたら、ほとんど毎日同じものになるかもしれない。


 モンテーニュセネカプルタルコスを手引きに、ギリシア・ローマ世界を旅するという野望を抱き続けるなら、おそらくそれで手一杯になる。家事はやらないわけにいかないから別として、それ以外にはもう何か新しいことを始めるのは無理だろう。
 それでも何かやるとすれば、これまでに学んだり、集中的に読んだことがあるものを再び取り上げることになる。
 可能性があるものを書き出しておく。日本古典文学、森鷗外宮澤賢治道元荘子シェイクスピアジェイン・オースティンシャーロック・ホームズラブレーフローベールゲーテビューヒナーニーチェアウグスティヌス
 だが、最も可能性のあるものは聖書である。最近は翻訳すらまったく読んでいない。