ガルガンチュア―ガルガンチュアとパンタグリュエル〈1〉 (ちくま文庫)
- 作者:フランソワ ラブレー
- 発売日: 2005/01/01
- メディア: 文庫
ユマニストとしての思想的問題意識を反映しながらも、荒唐無稽で時には意味不明の滑稽譚が陳列されていて、これを本当に面白がることのできる人は限られるのではないだろうか。
フランス語の専門としてモンテーニュに取り組むことは決めてある。どうせならラブレーと組み合わせて、16世紀の宗教改革と宗教戦争の時代を掘り下げるべきではないか。こうした関心の元でなら、私もラブレーに親しめるかもしれない。
しかし、原文は恐ろしく難しそうだ。モンテーニュの比ではないだろう。ラブレーよりもフローベールに力を入れる方が、私にとっては実りがあるのではないか。今でもまだ揺れている。