本の覚書

本と語学のはなし

ニューズウィーク日本版 April 25, 2017

 継続して読まないことには適正な判断を下すことはできないだろうけど、とりあえず今週号を全部読んでみての感想。
 短い記事が多い。三時間もあれば読了する。職場で読むにはよさそう。
 しかし、ニュースの要約に若干の情報とニュアンスを加えただけという感じもする。
 タイムのように現場を取材して、一般の人々の声も拾い上げたような記事がほとんど見当たらない。
 日本版でありながら、日本国内のことはほぼ取り上げられていない。
 結論。タイムを丁寧に読み、不足分は新聞で補う。それで十分。


 北朝鮮問題は全面戦争に至ることは恐らくないが、出口があるわけでもない。
 フランスの次期大統領はマクロンになる可能性が高いが、「しかし、彼に投票するということは、単独政権なのか連立政権を組むのかも分からず、権力を行使する政治基盤が定まらない大統領を選ぶという賭けでもある」(p.37)。
 イランの反体制的映画監督ジャファル・パナヒの『人生タクシー』で、監督自身の運転するタクシーに乗った人権活動家の女性弁護士ナスリン・ソトゥーデは言う。「宗教政治の最悪の影響は、彼らの声が頭の中に入り込み、世界全体を牢獄に変えてしまうことだ」(p.63)。