自然を愛する心、家族を愛する心がないと、さすがに短歌を詠むのはきびしい。
6月のお題
1. 青
俺が自転車で向かったショッピングセンターの壁 煤けた青の
2. 梅
もぎたてのにこげおひたる梅かたし むめかじりたしあをき毒ある
3. 傘
雨傘がゴルフクラブであったころ扇子が孔雀に憧れたころ
4. 曲がり角
蟻のゆく一本道に岩があり虚空に折れるその曲がり角
5. しそ
しその葉を札束みたく束ねるという内職を始めませんか
6.紫陽花
なかぞらの虹の化石を溶かしきてさみだれはけふ紫陽花に染む
7. つばめ
羊では寝れぬあなたにいかがかと各種つばめを用意しました
8. 袖
袖まくり鉛筆投げて「いけ、アツシ!」同僚アツシ五十六歳
9. 筍
石筍の伸びゆく時のそろそろと蕎麦すする子にたけのこ苦し
10. たらちねの【枕詞】
育てしが何か分からぬ闇であれ分からぬままにたらちねの母