「第四エズラ書」は、新共同訳旧約続編の「エズラ記(ラテン語)」と同じものであるが、後に付加された第一、二章と第十五、十六章を省いている。黙示文学である。ウルガタ所収。しかし、カトリックの第二正典ではない。
「十二族長の遺訓」はヤコブの息子たちの遺言であるが、もちろん後世の創作。キリスト教との影響関係も指摘される。
これらのあとでヤコブの平安のうちに星がお前たちにのぼり、
わたしの子孫の中から一人の男が義なる太陽のように立ちあがり、
人々と柔和に正しく歩く。
彼には罪がまったくない。
天は彼に開かれ、
霊が聖なる父の祝福を注ぎ、
彼はお前たちに恵みの霊を注ぐ。
お前たちは真に彼の息子になり
その命令を一から十まで守る。
この至高の神の若枝、
すべてに生命を与えるこの泉。
その時わたしの王国の笏が輝きわたり、
お前たちの根から〔芽〕が出る。
それから義の杖が異邦人にはえ出て、
主を呼ぶ者すべてを裁き、救う。(ユダ24章)