- 作者:植田 一三
- メディア: 単行本
文系分野語彙はおそらく旧版の方が充実しているが、新版にしか出てこない単語もけっこうあるようだ。どちらがよいとも言い切れない。
日本事象語彙は新版にしか存在しない。通訳ガイドを目指す人のために加えられたのだろう。
一般語彙は、新版がコロケーションで覚えることを重視しているのに対して、旧版は同義語をまとめることの方に力を入れている。例えば、新版では feasible という形容詞を扱うのに〈feasible (plan, project, approach, excuse)(実行可能な)――「計画・手法」と主に結びつく〉と記述しているのに対して、旧版の方は〈(feasible, viable, practicable) plan――実行可能な計画 (= workable)〉となっている。なお新版では、viable も practicable も workable も扱われていない。それぞれに長所はあるだろうが、おそらく語彙数から言えば旧版の方に軍配が上がる。
タイムを読むことだけが目的なら、旧版の方がいいんじゃないかという気がする。とは言え、新版も捨てがたいので、しばらくは交互に見ていくことにしよう。