- 作者:牧野 節子
- 発売日: 2012/02/22
- メディア: 単行本
全部で10章ある。人称と文体、アイデアは無限に、登場人物の魅力、背景の設定、構成と構造、ストーリーの進め方、小道具の活用法、タイトルのつけ方、パロディーとオマージュ、テーマとラストというのが、それぞれのタイトル。深く突っ込んで書いているというわけでもないし、マニュアルとかテンプレートとかを示しているわけでもないが、ヒントはちりばめられている。
そもそも、創作というのは先ず自分で一歩を踏み出すよりほかやりようがない。その上で、参考にするならば他の人の創作を見るべきであり、世界を見渡すべきであり、創作入門などというのは最後の最後におまけ程度に開いてみるべきものだろう。錬金術を期待するものではなく、眠れる鉱脈を発見するよすがとするものである。
完全版とあるのは、錬金術師を自称するものではない。『童話を書こう!』と『童話を書こう! 実践篇』を合わせたものという意味だそうである。その点は勘違いしないほうがよい。
さて、パソコンの回復に精力を使っていたために、短編小説の集いのことはほとんど考えなかった。今月のテーマは「緑」だそうで、昨日あたりからいろいろイメージを膨らまそうとしているのだけど、「緑」をどう使っていいのかわからない。
そもそもテーマってなんだ。「緑」が作品を貫く重要な役割をしていなければいけないのだろうか。小道具であったり、ささやかな背景であったりするだけではだめなのだろうか。テーマって言われると、とても難しくて難しくて。
書くとしたら27日と28日の2日しかない。構想がしっかり固まっていれば書けるだろうが、そうでなければ見切り発車してしまうか、断念するか。今イメージしている限りではとても作品になりそうにはない。