本の覚書

本と語学のはなし

屋根に上って瓦をはがし【ギリシア語】

 ルカによる福音書5章18-19節の原文と新共同訳。

18 καὶ ἰδοὺ ἄνδρες φέροντες ἐπὶ κλίνης ἄνθρωπον ὃς ἦν παραλελυμένος καὶ ἐζήτουν αὐτὸν εἰσενεγκεῖν καὶ θεῖναι [αὐτὸν] ἐνώπιον αὐτοῦ. 19 καὶ μὴ εὑρόντες ποίας εἰσενέγκωσιν αὐτὸν διὰ τὸν ὄχλον, ἀναβάντες ἐπὶ τὸ δῶμα διὰ τῶν κεράμων καθῆκαν αὐτὸν σὺν τῷ κλινιδίῳ εἰς τὸ μέσον ἔμπροσθεν τοῦ Ἰησοῦ.

18 すると、男たちが中風を患っている人を床に乗せて運んで来て、家の中に入れてイエスの前に置こうとした。 19 しかし、群衆に阻まれて、運び込む方法が見つからなかったので、屋根に上って瓦をはがし、人々の真ん中のイエスの前に、病人を床ごとつり降ろした。

 各言語に一つの専門を持つという考えに少し振り回されている。しかし、中心は聖書学であり、(アウグスティヌスを中心とした)キリスト教思想である。
 フローベールだのニーチェだの、はたまたチェスタトンもしくはジェイン・オースティンだのと言ってみたところで、あくまでサブに過ぎない。
 屋根に上って瓦をはがす行為に、イエスは信仰を見た。


【語学】
 『ブラウン神父の童心』を翻訳で読み始めた。
 ドラマ版には「チェスタトンの創作したキャラクターに基づき、脚色した」と注意書きしてあるのだから、それほど原作に忠実であるとは思っていなかったけれど、想像以上に別物であることが分かった。ドラマの印象によってチェスタトンを採点してはならない。
 チェスタトンが書くものには、恐らく十分な注釈が必要だろう。しかし、それを望むことは出来ない相談のようだ。趣味として翻訳を読み、趣味として時折原文に触れてみる。そういう付き合いでもいいような気がしてきた。


 となると、英語での専門はジェイン・オースティンになる。素人が専門家ぶるにはこちらの方が安全である。
 チェスタトンと並行して、オースティンの『エマ』も翻訳で読み進めることにした。結論は急がなくてもよい。


【家庭菜園】
 9日に播種し、23日に移植した秋キュウリ。苗カバー内部の暑さのせいか、茎がぐにゃりと曲がってしまった。
 夕方水やりをしたら翌日には元気を取り戻したが、1本は葉っぱに相当なダメージを受けてしまっているので、早晩枯れるのではないかと思う。
 苗カバーを外しても、日中は酷暑である。1本はまた茎が曲がってしまった。
 暫く猛暑日真夏日が続く。4本移植した中で、2本でも無事に育ってくれれば良しとするべきだろう。


 18日にカブとダイコンの種をまいた。1週間して発芽しなかったところに、もう一度まいてみた。
 もう少し涼しくなってからの方が安全だろうか。しかし、残暑は厳しいとの予報のようである。
 虫対策は何もしていないので、どのみちうまく育つかどうか分からないが。