本の覚書

本と語学のはなし

プランターで有機栽培1 土つくり・タネとり・苗つくり/安藤康夫

 葉物野菜などはプランターでもいいのかなと思ったりするのだが、プランター最大の難点である収穫後の土の処理のことを思うと、躊躇する。
 知らずに軽い気持ちで始める人も多いだろうけれど、プランターの土は一作ごとに捨てるか消毒・再生するべきだと言われている。
 捨てるとなれば畑に捨てるか(毎回というわけにもいくまい)、有料で引き取ってもらうか(私の自治体では回収しないので、業者を探さなくてはいけない)、非合法に葬るか(論外であるが)ということになるだろう。
 消毒するには、プランターの土を取り出し、ふるいにかけ、天日に晒したり熱湯をかけたりする。それならばまだ土を耕した方がいい。
 それで、有機栽培ならばひょっとして不耕起栽培と同様のことがプランターでも実現できるのではないかと期待して、この本を読んでみた。
 結果。著者は毎年年2回、50鉢ものプランターの土をリセットしている。取り出した土をふるいにかけて腐葉土を混ぜるだけなので、通常の消毒作業よりは遙かに楽であるが、やはりプランターは完全不耕起とは行かないようである。
 毎日欠かさず水やりをしたり、頻繁に液肥をあげたりしなくてはいけなし、私には面倒臭くて出来そうにないという結論に至る。