本の覚書

本と語学のはなし

農家が教える混植・混作・輪作の知恵 病害虫が減り、土がよくなる/農文協編

 月刊『現代農業』や『日本の食生活全集』『農業技術大系』といった書籍から、混植、混作、輪作について書かれた記事を集めて一冊にまとめたもの。家庭菜園を細々と営む人ではなくて、大規模に商品作物を作る農家向けの本である。
 コンパニオンプランツについてまとめたページもあるので読んで損はないが、わざわざこの本でなくてもいい。むしろ、こんなことが書かれているとは予想もしなかった記事が、一番興味深かった。かつて行われていた焼き畑農業の記録である。


 【私の菜園の記録】
 4月1日に種をまいたものの内、葉物野菜はほぼ収穫し終えた。残っているのはカブとダイコンとシュンギクである。
 どれもあまり大きくはならなかった。もう少し待てばもう少し成長したのかもしれないが、せいぜい間引き菜とかベビーリーフといった程度の大きさで収穫した。
 大きくならなかったのは、早くまきすぎたこと、4月の気温が一向に上がらなかったことが最大の要因だろう。しかし、もともと日当たりが悪いこと、土作りがきちんと出来ていないのに肥料が少なすぎたこと、畝の成形がうまくなかったこと、種を余計にまいてしまったにもかかわらずほとんど間引かなかったことなど、他にも思い当たる節はいろいろある。
 収穫し終えた跡には、一方ではまた順次葉物野菜の種をまき、一方では畝を一つ潰して高畝に作り直し、サツマイモの苗を植える。こんなことをしていいのか分からないが、高畝の法面にエダマメの種もまいた。


 まだ収穫していないタマネギの畝の端があいているので、元肥を入れて畝を成形し、支柱を立ててひもを網状に張り、キュウリとゴーヤーの苗を植える。畝の肩にはラディッシュの種をちょこっとまき、畝の下にはマリーゴールドを植えた。


 緑肥とするために、クリムソンクローバーマメ科)、ライ麦(イネ科)、エンバク(イネ科)の種をまく。


 黒マルチを外す。今後は可能な限り草マルチにしたいが、今は草がないので藁を敷いている。


 インゲンの欠株のところは、ちょっとした実験場になっている。育ちの悪かったサラダホウレンソウや、ほんとうは育苗する方がいいらしいオクラと葉ネギの種をちょっとまく。
 オクラはコンクリートで擦って傷を付けたものと2晩水につけたものとで比較をしている。後者はまだまいたばかりで結果は出ていないが、前者はどうも発芽しなかったようだ。方法の問題ではなく、私の技術と天候に起因するものだろうとは思う。


 ボカシ肥料を自作する。
 今は市販の安い完熟ボカシ肥料を使っているのだけれど、相当臭う。使うならば気分の良くなるものを使いたい。
 材料に決まりはないが、ネットで見つけたレシピで作ってみた。複数の人が実践しているので、割と一般的なのかもしれない。
 米ぬか、油かす(今回は骨粉入り)、カキガラ石灰(3対1対1の割合)と発酵促進剤(少々)をよく混ぜ合わせ、そこに水(材料の10分の1程度と言われるが、私はもう少し余計に入れた)を少しずつ加えながら全体に馴染ませていく。握れば団子ができるが、押せば直ぐに崩れるくらが目安。できあがったら、空気を抜きながらバケツに詰め、最後に上面が空気に触れないよう工夫をして(私はぐうたら農法の真似をして、水を入れたビニール袋を被せた)、蓋を閉める。ビニール袋に材料を入れて空気を抜き、ひもで縛るというやり方でもいいようだ。
 1か月後に開封する。きちんと出来ているかどうかはそれまで分からない。