- 作者:荒川 裕志
- 出版社/メーカー: ナツメ社
- 発売日: 2019/04/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
ある部位を鍛えるのにどの種目を選択するかということは大切だが、それをどのようなフォームで行うかということも同様に重要なことである。たとえば上腕二頭筋を狙った代表的な種目にダンベルカールがあるが、インクラインベンチに座って十分筋肉をストレッチさせれば効果も大きくなるし、肘を固定してプリーチャーカールにすれば上腕筋や腕橈骨筋の方がメインになる。
筋トレは筋肉の収縮と伸張を繰り返すものであるが、ある種目がどの範囲で筋肉を動かすものであり、その稼働域の中のどの範囲で負荷かがかかるものであり(あるいは、どこで負荷が抜けるものであり)、どの地点で最大負荷がかかるものであるか、ということが示されているのも、大いに参考になる。たとえばサイドレイズはスタートポジションのボトムで負荷が抜ける。ベンチに寝て行えばトップで負荷が抜ける。インクラインベンチなら全域で負荷がかかる。優劣を決めるというよりは、それぞれの特性を理解しながら、可能ならば時々入れ替えて行うことが大切なのだろう。
持っていて損はない本だ。