本の覚書

本と語学のはなし

カトリック神学/ピエール・アドネス

カトリック神学 (文庫クセジュ 438)

カトリック神学 (文庫クセジュ 438)

神学はどうかといえば、それは信仰の諸真理をあとから練り上げる作業の一つにすぎない。それは教義の枠内で教義をたえず参照しながら、ある特定の信者ないしある限定された学派によって行われるものである。もちろん、ある点からみれば、神学は神のことばに何ひとつ付け加えようと意図するものではなく、それをよりよく理解させることだけを目的としている。しかしながら、別の側面からみれば、神学は分析・説明・結論・総体的体系に行きつくものであり、これらのものは、神のことばの単なる記述を――それがたとえ教義として条文化されたものであっても――はみ出るものである。(p.99)


 簡潔にカトリック神学の全体を概観する入門書。
 あくまで輪郭をつかむためという程度かな。