本の覚書

本と語学のはなし

非人称構文【ドイツ語】

Momo

Momo

モモ (岩波少年文庫(127))

モモ (岩波少年文庫(127))

Aber nach und nach kam heraus, dass Nicola diese Schandtat nur begangen hatte, weil Nino ihm zuvor in Gegenwart einiger Gäste eine Ohrfeige gegeben hatte. Dem war allerdings wieder vorausgegangen, dass Nicola versucht hatte, Ninos ganzes Geschirr zu zertrümmern. (p.18)

けれどそのうちに、ニコラがニノを水おけにつっこんだのは、ニノが客のまえでニコラのよこっつらをひっぱたいたせいだとわかりました。ところがそれは、ニコラが店の食器をぜんぶたたきわろうとしたからだというのです。(p.27)

 聖書の原典講読の際に翻訳を参照するだけでは味気ないので、ドイツ語は『モモ』を再開することにした(ラテン語は変更なし)。その代りに欲張らず、旧約とドイツ文学の日、新約とフランス文学の日に分けることにしようと思う。
 英語はタイムを終えたら英米文学に取り掛かることにするつもりだが、最近タイムが遅れ気味なので、なかなか文学を味わうところまで行きつかない。


 久しぶりに『モモ』を読んだら、この非人称構文である。英語にもなくはないが、ドイツ語の方が頻繁であるし複雑である。そしてゲゲーベンとかゲガンゲンとか、やたらに出て来る「ゲ」の音。不思議な懐かしさ。