本の覚書

本と語学のはなし

赤毛のアン/モンゴメリ

 英語の原典の方は途中で放棄してしまったが、村岡花子の訳でその続きを読んだ。
 出来すぎた話だと思いつつも、目頭を熱くしたりして、ところが最後に来てそうトントン拍子でもなくなるのだけど、それもまたこのあとに続くであろうよく出来た話の伏線のようでもある。
 それにしても16歳で教師になるという時代であるから、アンの成長が実に早い。今の日本の中学生が読んだら、びっくりしてしまうのではないだろうか。

 シリーズは全部で10冊になる。さすがにそれは大変なので、2冊目以降に手を出すつもりはない。もし気が向くことがあるとしたら、まだプロテスタントの倫理があからさまに社会を規定していた頃の風俗を感じるためであろう。