本の覚書

本と語学のはなし

よくわかるキリスト教の暦/今橋朗

 もし教会に通うとすれば、候補は三つある。
 一つは日本基督教団。私の地域のところはもともと会衆派であるらしく、新島襄の義弟も赴任したことがある。だが、もうちょいホームページを頑張ってもらわないと、どんな雰囲気なのかつかめない。
 一つは私の地域に本部を置く福音派の教会。牧師のブログを見ると楽しそうなのだけど、こじんまりしている分何かと大変かもしれない。他の団体と共同で近場に聖書学校を作ったが、学問的なレベルはそんなに高そうではない。
 最後に、なんだかんだ言いつつもカトリックに戻る。いや、これは無理かな。なぜ教会を離れたのか、私には正直に言う勇気がない。


 今回読んだのは、日本基督教団の牧師の書いた教会暦。基本はカトリックであれプロテスタントであれ一緒なのだけど、私が教会に通っていた期間はごく短いので、一年を通じての暦の流れを実はよく知らない。
 と思っていたら、意外にもおおよそ既知のことであった。カトリックでは諸々の聖人の記念日がたくさんあって、年季の入った信者でさえ全部覚えているわけでないだろうけど、それで随分と複雑に思いなしていたようだ。カトリックでも聖人の記念日なんて多すぎて、ないも同然なのだけど。


教会暦と聖書朗読2015年度 主日B年・週日第1周年

教会暦と聖書朗読2015年度 主日B年・週日第1周年

  • 発売日: 2014/10/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 今年度のカトリックの教会暦もちらちら参照しながら読んだ。
 4月5日が復活の主日だったのか。全然気づかぬままに過ぎ去っていた。今はもう復活節に入った。今日のミサ(一定規模以上のカトリック教会では毎日ミサを立てる)では、イエスが復活しエマオで弟子の前に顕現したというルカ福音書の箇所(24:13-35)を朗読することになっている。
 ただし、新共同訳が「ちょうどこの日」と始めるところを、典礼用には「ちょうどこの日は週の初めの日であったが」と置き換えることになっている。週の初めの日というのは、ユダヤ教安息日の翌日、今の日曜日のことである。この日にイエスが復活したとされているのだ。


 教会暦はイエスの誕生からその死と復活、聖霊の降臨、その後の教会の歩みを追体験するプログラムであるが、同時に、今橋朗も言うように、「1年中のすべての日曜日が『小イースター』の意義を持つ」(p.61)ものであもる。

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