- 作者:イーヴリン・ウォー
- 発売日: 2013/03/16
- メディア: 文庫
本の感想は得手勝手なスタイルで、内容をきちんと客観的に紹介することもあれば、けなすだけのこともあり、興奮して言葉にならないこともあれば、何も語りたくないこともあり、ただただ本をダシにして自分語りをしたいだけの時もある。
外国語の本の引用に際しては誰かが翻訳してくれているものが手元にあれば併記することもあるが、なければただ原文を写して何の注釈も加えないこともある。知らない人にも分かるようにするというのは相当労力が要るものだけど、このブログはそんなに親切ではない。
ということで、けしからんと思った人は一つ前の記事へどうぞ。
創作ブログも日記ブログも非公開設定にしてある。前者はいずれ公開に踏み切るかもしれないが、後者は非公開を前提に書くつもりなので、みなさんにお見せすることはないはず。しかし、その一部は創作の素材になるだろうし、また一部はこのブログで反芻されることになるだろう。
で、読み終ったウォーの『愛されたもの』の話であったが、往々にして私のブログでは本に直接関係のないことが挿入されてしまう。けしからんと思った人は一つ前の記事へどうぞ。
ウォーは1930年にカトリックに改宗したそうで、おそらくそういう宗教性が作品の背後にはあるのだけど、『愛されたもの』(いろんな邦訳タイトルがある。ほぼ同じタイミングで光文社古典新訳文庫から刊行されたものは『ご遺体』だし、『囁きの霊園』とか『ほとけさま』とか訳されたこともある)はアメリカの純粋とヨーロッパの経験というヘンリー・ジェイムズ問題を編み込みながら、宗教性をブラックユーモアの中に包み込んでいる。
あまりに英国的過ぎて日本人受けはしないかもしれないけど、私はけっこう好み。英詩は勉強しないといけない。
【注意】間違って両方買わないようにしましょう。
- 作者:イーヴリン ウォー
- 発売日: 2013/03/12
- メディア: 文庫