本の覚書

本と語学のはなし

【3月】はてな題詠「短歌の目」

▼先月から始まった題詠短歌、今月も参加します。

3月のお題

1.雛
鼻に紅つけて遊ばん雛祭り クレオパトラに鼻勝るとて*1

2.苺
苺とは母の乳首の如き実と 漢和辞典に諭さるるかな

3.夕
夕闇が神殿つつむ幕となり 葬るだろう生ける屍

4.ひとり言
雪隠の奥の個室のひとり言 同僚きみは何をたくらむ

5.揺らぎ
後悔は神さえすると聞いている 方舟揺らぎ流さるる声

6.羊
ヘブライ語】シャローム:平和 【アラビア語】サローム:平和 羊は歌う

7.線
この線を超えるな 俺の領土なり 天を摩すべきバベルの塔

8.バク
バクたるは悪食であれ 例えば今日 単位数える学生である

9.年度末
年度末そは断末魔 万物のみな改まる信仰はない

10.信号
こつこここ 君は解さず シャーペンで机をつつくモールス信号

振り返り

▼『考える短歌』のおかげで、先月より技術的には多少進歩したかも知れません。
▼数字、色、固有名詞の効果的な使い方をしてみたかったのですが、これはうまく行きませんでした。
▼もっと具体を入れ込みたいのですが、私はちゃんと生きてないんでしょうね。なかなかそれができません。
▼序詞とか掛詞とかには挑戦すらしませんでした。写生的な歌も作りませんでした。


▼先月、私の基調は閉塞感であると評してくださる方がいました。そうかもしれません。しかし、それを表現することを目指しているわけではなく、できればそれは言いたくないのだがと反省したのですけど、今月もあまり変わり映えしていないかも知れません。
▼ただし、過剰な言葉遣いは控えるように心がけました。熱量が足りないと感じられるかもですね。


▼先月、「釦はじける」の歌をエロティックと評してくださる方がいました。実際の舞台裏はまったく色気のないもので、むしろ怒りの発現であったはずなのですが、私は自分の記憶の方を書き換えることにしました。私は白衣の下のむっちりとした肉体がボタンやホックを軋ませる様を妄想していたのです。
▼淫靡な路線は大分気に入りまして、今月もそんなものを作ってみたかったのですが、どうやら芥子粒ほどのエロスも捉えることができませんでした。


▼聖書的な表現が幾つかありますが、仏教のご詠歌を真似て、キリスト教の教義を編み込もうとしたのではありません。


▼個々の歌の振り返りをする予定は、今のところありません。
▼他の人の歌の批評はできかねますが、引用スターはつけて回ると思います。なお、この記事の投稿以前には、一切他の人の作品を見ないようにしていますので、スターをつけるのはこれから追々ということになります。

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*1:源氏物語』「末摘花」末尾の雛遊び参照。

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