本の覚書

本と語学のはなし

考える短歌/俵万智

▼今月ははてな題詠「短歌の目」と短編小説の集い「のべらっくす」に作品を投稿してみたのだが、月に二つは厳しいかな。日常生活に影響が出そうだ。
▼一つに絞るとしたらどちらだろう。短歌は自分で作っていても、人の作品を読んでいても、作品の良し悪しがいまいち分からない。小説は構想力も描写力も呆れるほど欠けている。改善しうるとすれば短歌の方だろうか。


▼短歌に決定、という訳ではないが、もうちょいましなものが作れるよう、現代短歌の作り方を勉強してみた。当分緊急の場合を除いて本は買わないつもりなので、俵万智『考える短歌』(新潮新書)の再読である。
▼全部で八講からなる。各講のポイントに沿って雑誌への投稿歌を添削し、そのポイントをうまく活かした歌人の歌を鑑賞するという構成。作品作りの際の最低限のチェックリストとして、そのポイントを書き抜いておく。 

  • 第一講 「も」があったら疑ってみよう
  • 第二講 句切れを入れてみよう/思いきって構造改革をしてみよう
  • 第三講 動詞が四つ以上あったら考えよう/体言止めは一つだけにしよう
  • 第四講 副詞には頼らないでおこう/数詞を効果的に使おう
  • 第五講 比喩に統一感を持たせよう/現在形を活用しよう
  • 第六講 あいまいな「の」に気をつけよう/初句を印象的にしよう
  • 第七講 色彩をとりいれてみよう/固有名詞を活用しよう
  • 第八講 主観的な形容詞は避けよう/会話体を活用しよう

▼もちろんこれがいついかなる時も絶対というわけではない。


▼ところで、とくに短歌企画の振りかえりをする予定はないのだけど、他の人の作品を読んで思ったことをひと言だけ。自分もけっこう好き勝手に作ったつもりだったけど、なんだ、こんなに自由に詠んじゃってよかったのか!

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