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購入3-5

新約聖書 訳と註〈3〉パウロ書簡(その1)

新約聖書 訳と註〈3〉パウロ書簡(その1)

使徒教父文書 (講談社文芸文庫)

使徒教父文書 (講談社文芸文庫)

  • 発売日: 1998/03/10
  • メディア: 文庫

 田川建三訳著『新約聖書 訳と註3 パウロ書簡 その一』。田川の訳註の第1冊目。パウロから刊行されたことに他意はないそうだ。実際、田川が格別パウロを好んでいるようには見えない。参考図書はこの巻に詳しい。
 荒井献編『使徒教父文書』。新約聖書が書かれていたのとほぼ同時期の文書。ひょっとしたらこれらも正典に入っていたかもしれない。


文語訳 新約聖書 詩篇付 (岩波文庫)

文語訳 新約聖書 詩篇付 (岩波文庫)

  • 発売日: 2014/01/17
  • メディア: 文庫

 『文語訳新約聖書 詩篇付』。岩波文庫から出た文語訳。
 同じ内容の日本聖書協会のものに較べると、かなり分厚い。持ち運びの便のためには、詩篇を割愛してもよかったのではないだろうか。*1漢字は新漢字に改められている。総ルビなのだから、旧漢字で雰囲気を残してもらいたかった気はする。地図は一葉も付いていない。良い点はと言えば、文字が大きくて読みやすいという程度だろうか。

 職場にキンドル(口語訳)を持ち込むのは自粛することにした。中型聖書(新共同訳)もそうとう薄くなっているとは言え存在感を消し去ることはできず、恥ずかしい。一度聖書を離れることにした。
 案は2つあった。1つは歴史小説ではない小説を読むこと。軽めであるかストーリーで引っぱるものが好ましい。以前職場用に買った『トム・ソーヤーの冒険』を試してみた。しかし、小説は基本的にプライヴェートなものである。どれほど軽くたって面白くたって、人目を気にせず没頭できる環境でなくては読みにくい。
 1つは雑誌を読むこと。Newsweek日本版を買ってみた。大して目を通さないまま1週間が過ぎていきそうで、貧乏性の(というか実際貧乏な)私には耐えられないかもしれない。ニュースにそれほど関心のある人間だと自分を過信することも出来ない。
 結局、岩波文庫新約聖書(文語訳)にカバーをかけて読むのがいいと思いつく。夜はがっつり活字を追おうなどと考えず、暇があれば仮眠を取ることを基本とすればよい。目が冴えてしまったら、和歌を数首を吟詠し、聖書を数章を誦してまた休む。短時間だけ集中すればよいので、小説のような困難はないだろう。

 岩波文庫版と日本聖書協会版と、どちらを使うか決めかねている。後者にも何とか入るカバーがあったので、文字の小ささが気にならなければそちらの方が良いのだけど。

*1:詩篇がなければ800ページから600ページまで絞ることができる。