- 作者:荒井 献
- 発売日: 1974/10/21
- メディア: 新書
ボロボロになった古本。たぶんカトリックの人の書き込み(イエズスの表記がある)と線。前の所有者はどのようにこの本を読んでいたのだろう。恐らくはその人が亡くなった後に、この本が古本屋に売られたのだろうか。そんなことばかりが気になってしまった。
日本人の学者でしばしば名前を挙げられているのが、田川建三と大貫隆である。
荒井はけっこう田川の説を援用している。部外者から見れば似ているような気もする。ところが田川は荒井をほとんどクソミソにけなしているのである。荒井(およびその弟子たち)と田川の対立軸というものがあるようだ。
一方で、大貫は荒井の弟子筋にあたるのだろうけど、神の国の解釈においては荒井と田川をひとまとめにして、これに対抗しようとしている。ここにも別の対立軸があるようだ。
日本のものは、しばらくこの辺りをめぐって読書していくことになるだろう。