本の覚書

本と語学のはなし

振り返る五月

 五月に読んだ本。
(1) 精選 中国語重要文例集/上野恵司編
(2) フランス詩のひととき/吉田加南子
(3) 萩原朔太郎詩集/河上徹太郎編
(4) 中国名詩選(上)/松枝茂夫編
(5) 新漢詩の風景/石川忠久
(6) 源氏物語(二)/石田穣二・清水好子校注
(7) 鷗外歴史文学集(二)/森鷗外
(8) はじめての漢詩創作/鷲野正明
(9) 英詩理解の基礎知識/志子田光雄
(10) ランボー詩集/堀口大學訳

 詩を読むためにここ何か月間か無理をしてきたけど、理論的な方面には深入りしすぎず、原詩の音を楽しめたらそれでよいと考えることにした。

 職場では漢詩。今いちばんのめり込んでいるのがこれかも知れない。
 『漢文入門』も読み始めた。かつて一冊読み切った散文は、『論語』、『老子』、『荘子(一)』くらいか。禅の語録とか公案とかお経とかも読んだが、古典の言葉とはちょっと違うし、大して複雑な構文はない。

 家での活動は少し縮小。同一言語で詩と散文を併読するのはやめる。
 現在、古文は『堤中納言物語』、フランス語は『赤と黒』、英語は『チャタレイ夫人の恋人』。
 中国語は『よくわかる中国語文法』で文法のおさらい。もう少し忍耐して基礎を固めたら、いよいよ漢詩の現代音朗読へと移行したい。
 ドイツ語は『ファウスト』、ギリシア語は『イーリアス』第一巻、ラテン語は『アエネーイス』第四巻。この三つはローテーションで回している。
 原典主義を押し進める為、和書は欲張らない。鷗外と歴史とその時々のテーマ(良寛とか漱石とか)を少しずつ。

 突然ヘブライ語が気になりだした。語学はそこそこお金のかかる趣味だし、時間も相当取られてしまうものだから、中途半端に終わるだろうものには今更手を出したくないのだけど、田舎のこととて、書店で入門書を立ち読みして頭を冷やそうにも、ヘブライ語の本なんて多分どこにも置いてない。暫く悶々とした日々を過ごすことになると思う。

 床が抜けそうな危機を覚え始め、二度に渡り本を売る。最後にもう一度、大がかりな取捨選択を容赦なくやってみようかと考えている。

 現在の仕事の形態がいずれ大幅に変更されるのは必至で、下手をすれば仕事自体が消滅するかもしれない。今でも毎日ハローワークのホームページを開いている。公務員試験対策の教員が気になるけど、なかなか腰を上げる気にはならない。