本の覚書

本と語学のはなし

『竜馬がゆく(四)』


司馬遼太郎竜馬がゆく(四)』(文春文庫)
 文久三年が話の中心になる。尊王攘夷運動の急先鋒であった長州藩が、薩摩、会津両藩のために京都から追放される(八月十八日の政変)。長州藩の企てと連動していた土佐藩士らの天誅組も、五条代官所を襲撃した後に闘死してゆく(天誅組の変)。土佐藩ではこれを機に、勤王派連中が次々に獄に入れられ、竜馬の友、武市半平太山内容堂(司馬は『酔って候』という短篇で、この殿様を主題化している)の命によって切腹を言い渡される。
 一方竜馬は、あと四年ほどしか寿命が残されていないところで、ようやく軍艦操練塾のために軍艦一隻を入手したところである。


 読んでいる間は、ずっと歴史小説でいいと思う。しかし、本を閉じると、途端にこれではいけないと焦燥を感じ始める。これまで読んできた小説世界に憧れを覚え始める。司馬遼太郎の幕末維新ものや戦国もの、吉川英治の『新・平家物語』や『私本太平記』など、読んではみたいがどれも長大すぎる。『竜馬がゆく』だって、半分終えたところで、もう飽き始めている。
 主として職場で、睡眠が足りず、しばしば中断を余儀なくされるなか読むからといって、読みやすさだけを優先させるべきではないかもしれない。歴史や国際情勢を学ぶには新書の方がよさそうだし、小説も再読を中心に厳選すればけっこう実りがあるだろう。シェイクスピアだのドストエフスキーだの、無性に読み返したくて仕方ない。
 当面は新しく本を買わずに、今持っているものであれこれ試してみる。

竜馬がゆく〈4〉 (文春文庫)

竜馬がゆく〈4〉 (文春文庫)

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