本の覚書

本と語学のはなし

中学時代の本の覚書(1)


 中学時代は一番小説にのめり込んでいた時期。意外と日本文学も読んでいた。


安部公房『壁』
 安部公房が好きで、中でも最初に読んだ『壁』の印象は強烈だった。中学時代のナンバーワン。再読しない方がよかった。
壁 (新潮文庫)


三島由紀夫金閣寺
 認識のコペルニクス的転換をもたらしてくれたかのように思った作品。その時まで、ものには固定した価値があり、その価値に沿って鑑賞し感動することができるのが大人だと考えていた。
金閣寺 (新潮文庫)


志賀直哉小僧の神様・城崎にて』ほか
 私が文学に求めていたのは、物語というよりは、文体と私小説的な屈折した感情だったかもしれない。ある冬には、雪下ろしをしながら、それを頭の中で志賀のような文体の私小説へと作り上げていた。
小僧の神様・城の崎にて (新潮文庫) 清兵衛と瓢箪・網走まで (新潮文庫) 和解 (新潮文庫)


森鴎外阿部一族舞姫』ほか
 森鴎外もその文体に憧れを抱いた作家の一人。ある日の日記に、巨大な文字で森鴎外を読みたいと書いたのを思い出す。しかし本当に森鴎外を発見するのはもっと後のことだし、歴史ものをじっくり読みたいと思いながら、未だに大作の史伝には挑戦せずにいる。
阿部一族・舞姫 (新潮文庫) 山椒大夫・高瀬舟 (新潮文庫) ヰタ・セクスアリス (新潮文庫) 青年 (新潮文庫)

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