本の覚書

本と語学のはなし

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★鈴木・山口・依田『朗詠CDつき 原色小倉百人一首』(文英堂)
★『萬葉集① 新編日本古典文学全集6』(小学館
★『源氏物語① 新編日本古典文学全集20』(小学館


 『百人一首』は高校生あたりを意識して作られた本。歌意、語釈、鑑賞、作者紹介などのほか、理解の助けとなる写真や全文の品詞分解までついていて、初学者には大変便利だ。CDの朗詠がゆっくりすぎるという批判もあるようだけど、私には何の違和感もない。音声は必要ないという人のために、CDなしの本も売られている。
 『萬葉集』は講談社文庫で読んでいたが、小さい本の中に情報を詰め込んでいるので、老いてきた私の目が段々と拒否反応を示すようになってきた。今後は大きい本で読む。文法的な説明はこちらの方が詳しい。例えば「寒けくに」(74)の「く」は、講談社文庫版では名詞を作る語尾とのみ記されているけど、小学館版では形容詞のク語法について例を引きながら詳しく解説してくれる。素人にはありがたい。4分冊で1巻には「巻第四」までを収録。
 『源氏物語』は、『枕草子』が終わったら、とりあえず「桐壷」だけでも読んでみようかと思案している。時に悪文じゃないかとすら言いたくなる、意味の取りにくい清少納言の文章に鍛えられているせいか、恐れるほど難しくもないような気がする。6分冊で1巻には「桐壷」から「花宴」までを収録。


 天気予報はいつでも禍々しい呪いをかけているが、大雪というほど降りはしない。それでも気温が低くて溶けないので、屋根に積もる雪は次第に増えてきた。やや早めだけど、明日か明後日あたり、雪下ろしをするかもしれない。