本の覚書

本と語学のはなし

A Christmas Carol 追記


 あくまでメモ。
 「wrinkle up their eyes in grins」(目に皺を作って笑う)というのが分かりにくいが、目をつぶって笑う時の様子を皺を刻むことに譬え、それが盲目の人のようだということを言っているのではないか。「as have」の「as」は関係代名詞かとも思うが、「such these」にしろ「grins」にしろ、先行詞として適当ではなさそうな気がする。もし可能なら、「as well」を「道理にかなった」として読むべきだろうし、「as have」の「have」は現在形ということになるだろう。
 当初の通り「as well as」と考えた上での試訳は以下の通り。


 どのみちそういう人たちは盲目であるのだろうが、盲人に似ているのは目をつぶるようにして笑うその外観だけであって、実際にはもっとひどい病に冒されているのだと知っていたからである。


 どのみちそういう人たちは盲目であるのだから、目をつぶるようにして笑う姿が盲人のようであるのは当然であったが、一方で彼らはもっとひどい病に冒されているのだということを知っていたからである。


 これも今ひとつ自信はない。「wrinkle up their eyes in grins」が盲人のような笑いであるという解釈にこだわってはいけないような気もしてきた。
 意外にも池訳に近付いているようではあるが、池訳は政治的な正しさを求めてか差別的な表現には踏み込まないので、実際にはどう解釈しているのか詳細は分からない。
 結局のところ結論は、「私には分かりません」ということである。