本の覚書

本と語学のはなし

ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟』4・5(亀山郁夫訳,光文社古典新訳文庫)


 5巻は60ページのエピローグの後に、「ドストエフスキーの生涯」100ページ、「解題」200ページつき。
 せっかく新訳を買ったが、新潮文庫で読むかも。かつて原訳で憑かれたように読んだのだから、訳に不満などは初めからなかったのだ。
 最近本屋に行ったら、新潮文庫の帯に「金原ひとみ推薦」とあった。新訳効果に喜んでいるというより、押されて大変そうという気がしたが、はたして真相は? しかし、上巻読むのに4か月(だったかな)、中下巻は3日で一気(だったかな…)、というのは、宣伝文句として魅力的なのだろうか。多分金原の言葉なのだろうけど、『カラマーゾフ』は(時間さえあれば)上巻から一気に4、5日で読んでしまうものではないだろうか。
 ああ、私はあの数日、実にただ『カラマーゾフ』のためだけに生きていた。