本の覚書

本と語学のはなし

パルプ・フィクション 外国映画英語シナリオ/池上裕次ほか編集

 上級。スラングや卑語が多く学習には向かないという声もあるようだが、映画で英語を学ぶということは、まさに一般の学習素材やニュースなどでは触れることの出来ないような英語を体験するということであるのだから、その意味でとてもよい作品。


 未読のシナリオは『JFK』のみとなった。映画も長いし、セリフも長いものが多いが、なんとか今月中に終わらせたい。

動画

パルプ・フィクション (字幕版)

パルプ・フィクション (字幕版)

  • 発売日: 2016/11/01
  • メディア: Prime Video

古文の勉強法をはじめからていねいに/責任監修:吉野敬介

 吉野の読解本を読んだことはないが、多分とっつきやすいのだろうと、この本からも想像できる。
 文章をビジュアル的に分かりやすく説明してくれる。ただし、同じ記号を複数の意味で使い回しているのは気になったし、二方面の敬語の図は紛らわしい(どうやっても分かりやすくはならないかも知れないが)。
 和歌に力を入れてくれているのもポイントが高い。吉野には和歌に特化した参考書もある。それは是非とも入手したい。

新・受験勉強入門 勉強法マニュアル/和田秀樹

 高校生の限られた時間の中で、いかに要領よく受験の準備をするか、というテーマであるけれど、この本に書かれているとおりに勉強しようとすると、実際には膨大な時間をかけて相当数の問題集をこなすことになりそうである。
 少し上を目指す人でないと辛いだろう。


 数学は暗記であるという主張について。
 他の教科でもそうだが、著者は丸暗記を推奨しているわけではない。理解を伴った暗記が必要であるという。 
 数学の場合、五分眺めてもどう手を付けていいか分からないような問題は、解説を読んで理解する。その上で、解答をノートに書いて再現する。丸写しはいけないし、計算は自分でやらなくてはいけない。これを繰り返して、解法を「暗記」するのである。
 恐らく誰でもがやっているし、やらなくてはならない常識的な方法である。


 英語や古文は、単語と文法を完璧にしてから読解に移ろうなどと思ってはならない。むしろ読解を通じてブラッシュアップしていき、受験が近くなったら仕上げをすればいい。
 英語の読解については、近年の傾向を考慮して、精読と速読を交互に訓練するよう提案する。しかし、作文は志望校の必要に応じてという程度だし、リスニングやスピーキングについての言及は何もない。これはちょっと残念。