本の覚書

本と語学のはなし

また Newsweek【購入】

 The Japan Times on Sunday を一通り読んでみようと思ったが、TIME にもう一つ結構な分量の英字新聞を加えるのは無理そう。


 今週の TIME はダブルイシューで、「もっとも影響力のある100人」という特集をしている。全く時事ネタを読まないまま二週間過ごさなくてはならない。
 Newsweek 日本版も合併号であるが、こちらの特集は「国際情勢10大リスク」。今まさに読みたい内容であった。先週号を通覧して今一つ充実感はなかったのだけど、また買ってみた。


 もし気に入ったとして、継続するか否か、二つの問題がある。
 一つはお金。いくら定期購読割引があると言っても、TIME と Newsweek をいっぺんに取り寄せたら、そこそこ金額も大きくなる。
 もう一つは時間。日本語なのでそんなに負担が大きいわけではないけど、他にもやるべきことは沢山ある。沢山ありすぎて、ちょっとしたことで直ぐにバランスを崩す。そうなっては元も子もない。
 本当に新聞やネットのニュース*1だけで済ませることができないのか否か、考えてみなくてはならない。

*1:Newsweek 日本版のサイトの記事は全部無料のようである。新聞社のサイトの記事は無料でも結構読める。Foresight は月額800円で全ての記事にアクセスできる。だが、私は画面上で長文を読むのが得意ではない。

TIME April 24, 2017

Time Asia [US] April 24 2017 (単号)

Time Asia [US] April 24 2017 (単号)

  • 発売日: 2017/04/15
  • メディア: 雑誌
 初めの頃はなるべく辞書を使わずにスピード重視、とにかくカバー・トゥー・カバーを優先させるという方針を取ってきた。最近ようやく余裕が出て来た。方針を切り替える。カバー・トゥー・カバーは当たり前、その上でなるべく辞書を引いて丁寧に読む。
 職場には小さな『デイリーコンサイス』を携行している。しかし、これがあまり役立たない。タイムには一般的でない単語がかなり使われているということだろう。


 タイムにプラスして、日本の英字新聞も読んでみようかと思い始めている。
 もし購読するとすれば、週刊紙になるだろう。候補としては Japan Times on Sunday、Japan Times ST、Mainichi Weekly、Asahi Weekly がある。
 Japan Times on Sunday は、以前サンプルで貰った2016年6月26日号が手元にある。上に挙げたものの中では断トツにレベルが高い。ちょっと分量が多いので、タイムと併読できるかどうか心配になる。
 他のものは、やさしく短い記事にたくさんの注釈や、時に和訳までついている。情報収集というより、英語学習のために読むべきものである。私もまだまだ勉強が必要であって魅力は感じるのだけど、もうこれらに頼るべき時期は過ぎているかもしれない。
 どうなるかは分からないけど、とりあえず Japan Times on Sunday のサンプルを一通り読んでみることにしたい。


 今週号のタイムからは、ベーシックインカムについての話を引用しておく。
 文中 UBI とあるのは、universal basic income の略である。

These tests are badly needed. Despite its age, the UBI has been studied only sparingly and inconclusively. Perhaps it should be no surprise then that putting it in beta has gained backers in Silicon Valley. Y Combinator, a startup incubator, is trying it with 100 families in Oakland, Calif., this year, paying each between $1,000 and $2,000 a month. Tech’s big thinkers, like Bill Gates and Elon Musk, have concluded a UBI is likely inevitable. They―like many in academia, finance and labor―see a great wave of job-destroying robots and artificial intelligence on the horizon. (p.16)

 「put A in beta」というのは、たぶん A をベータテストにかけるということだろうと思う。ベーシックインカムのテストがまさにシリコンバレーで支持を集めているということに掛けた表現なのだろう。
 ロボットや AI が人々の仕事を奪うであろうことを一番知っている人たちが、ベーシックインカムの必要性を一番実感しているらしい。

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ニューズウィーク日本版 April 25, 2017

 継続して読まないことには適正な判断を下すことはできないだろうけど、とりあえず今週号を全部読んでみての感想。
 短い記事が多い。三時間もあれば読了する。職場で読むにはよさそう。
 しかし、ニュースの要約に若干の情報とニュアンスを加えただけという感じもする。
 タイムのように現場を取材して、一般の人々の声も拾い上げたような記事がほとんど見当たらない。
 日本版でありながら、日本国内のことはほぼ取り上げられていない。
 結論。タイムを丁寧に読み、不足分は新聞で補う。それで十分。


 北朝鮮問題は全面戦争に至ることは恐らくないが、出口があるわけでもない。
 フランスの次期大統領はマクロンになる可能性が高いが、「しかし、彼に投票するということは、単独政権なのか連立政権を組むのかも分からず、権力を行使する政治基盤が定まらない大統領を選ぶという賭けでもある」(p.37)。
 イランの反体制的映画監督ジャファル・パナヒの『人生タクシー』で、監督自身の運転するタクシーに乗った人権活動家の女性弁護士ナスリン・ソトゥーデは言う。「宗教政治の最悪の影響は、彼らの声が頭の中に入り込み、世界全体を牢獄に変えてしまうことだ」(p.63)。